八王子の発達支援教室 放課後等デイサービスのこどもプラスです。
発達障害の子ども達の中には、筋力が弱くて日常生活で困難さを
感じているASD(自閉スペクトラム症)やADHDの子ども達がいます。
体幹が弱い発達障害児(ASD・ADHD)の特徴
体幹の筋力が弱いために座り姿勢を維持するのが難しく、
食事や勉強、テレビを見たりお絵かきをする時に
なかなか集中できないという場合や、
まっすぐ走る、ジャンプ遊び、階段の昇り降りなどが苦手で、
友達との遊びが楽しめないということもあります。
なぜ発達障害の子どもは体幹が弱いのか?
では、なぜ発達障害の子ども達は、体幹が弱いのでしょうか。
理由はさまざまな要素が絡み合っています。
- 運動が苦手で昔から体力・筋力をつけてこなかった。
- 脳の機能的な特徴(とくに小脳)が影響を及ぼしている。
- さまざまな感覚を整理する体の感覚統合の発達が遅れている。
などが挙げられます。
発達障害の特性により体を動かすのが苦手で筋力を鍛えてこなかった
そもそも体幹とは、体の幹、すなわち中心のことです。
一般的に顔や首、手、腕、足を除いた胴体部分が体幹に該当します。
具体的には、腹筋や背筋などの体の深い部分にある筋肉をさします。
体幹が弱いということは、体を支える筋肉が育ってないことを意味します。
発達障害の特徴の1つは、ボディイメージをつかむことが苦手なことです。
そのため、体の動かし方がよくわからず、運動がうまくできない子どもは少なくありません。
運動が嫌いになり、筋力が育たず、結果的に体幹が弱くなるのです。
発達性協調運動症(DCD)では極端な不器用さがある
たとえ運動障害がなくても、発達性協調運動症(DCD)と呼ばれる発達障害により、運動が苦手になっていることもあります。
発達性協調運動症(DCD)では、極端なぎこちなさ・不器用さのことで、手・足などをうまく使える、ボールを蹴ったり、文字を書いたりする運動に困難が生じします。
いずれにしても、さまざまな発達障害の特性により、体の軸をうまく育ててこられなかったことが、体幹の良さに影響を与えていると考えられます。
より具体的な原因は、発達障害の特性によって変わるため、専門的な機関で診てもらうことを推奨します。
体幹の弱さが及ぼす発達障害児への影響
学校生活では椅子に座って勉強をする時間が長いので、
座り姿勢を維持できないと学習にも影響が出たり、
本人にとっては座っているだけで精一杯なので、常にストレス状態で
かんしゃくを起こしやすくなってしまうなどの影響もあります。
子どもに筋トレは不向きなので、遊びながら少しずつ基礎的な筋力を
つけていくことが大事になります。
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体幹を鍛える運動療育プログラム「ウシガエルのフープ渡り」
今日は、こどもプラスの放課後等デイサービスで提供している
運動療育プログラムから「ウシガエルのフープ渡り」をご紹介します。
直径30cmほどの小さめのフープを複数用意し、
3つで1つの逆三角形の形を作ります。
これを縦にくっつけて並べ、直線のコースを作ります。
まず両手を手前のフープの中に揃えてついたら、
足を開いてジャンプし、前の2つ並んだフープの中にそれぞれ着地します。
これを繰り返してコースを進んでいきます。
この動きでは、先についた手よりも前に足を出すので、
一瞬ですが腕で全体重を支える必要があります。
そのため、腕で体を支える支持力が育ちますが、まだ力が不十分だと
顔から転んでしまったりする場合があるので、
子ども達の段階を見ながら安全に配慮して取り入れています。
手や足がフープの当たらないように進むことで、
空間認知力や身体コントロール力、先を読んで動く力なども養われます。
そして、この動きが上達すると跳び箱の開脚跳びにつなげていくことができるので、
少しずつ段階を踏み、たくさんの成功体験を積みながら
運動経験を増やしていきたいと思います。
筋力を育てる運動療育プログラムをほかにも知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
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